流産手術終了
案外あっけなかったという印象。
出産経験がないので、前日に前処置として子宮口にラミナリアを二本入れられる。
これがすごく痛いという人もいるというのでビクビクしていたが、「卵管造影よりはましかな」という印象。同じ系統の痛みだと思った。
通常の診察室の内診台で、入れた後「はーい終わりです」みたいな感じだったのでピャッと診察室を出たら…気持ち悪い。
お会計に呼ばれ立ち上がって歩く。あ。これだめ。五千円札を出した直後に「ごめんなさい、めまいが」と言って座り込む。
人生初の車椅子で休養室に連れて行ってもらい、個室のベッドで一休憩。30分ほどで落ち着く。
この具合が悪かったのは「迷走神経反射」というもので、一時的に血圧が下がったものと思われる。私はこれまで注射等でも同じ症状が出たことがあるので、しばらく横になれば解消するのを知ってはいたが、怖かった。
帰宅。夕飯は通常通り食べる。
日付が変わってから絶飲食だったので、23時頃に薬を飲みつつ水分補給。
当日朝は9時の予約。9時20分頃採血などをする処置室に呼ばれる。てっきり手術室か分娩室で行われると思っていたが、処置室の内診台でやるのだと!
最初に点滴をしつつ、血圧などを測る。
ところがこれが一苦労。前開きの服が良いというので真冬に着られる前開きの服なんてないんだけど??と思いながらパーカーを着て行ったのだがとにかく腕まくりがしにくい。
点滴をしたり血圧を測ったり注射をしたりするので、袖をまくりにくい服は不便。
点滴が一件落着したところで麻酔の前投薬。この注射は結構痛かった。二、三分でなんとなくぼんやりし始める。ほろ酔いのような、ちゃんと起きてはいるのだけど頭はあまり回らないという感覚。
その前投薬が効いてきたところで先生登場。その瞬間に心拍数が上がる。そのとき付けていた心拍測定器は心拍に合わせて音が鳴るので我ながら緊張しているなと思う。
先生が「お任せください」とおっしゃってくださったのが本当に心強かった。
こんなにも誰かにお任せせざるを得ないことというのも人生でそうない。
とうとう点滴に麻酔投入。数秒であ、これもうそのまま寝るという感覚があり、「よろしくお願いします」といって寝た。
次の記憶は、ストレッチャーに乗せられるところだった。後から聞くとこの時点で9:50頃。つまり手術自体は15分かそこらだったのだ。
重くてすみませんというようなことを言ったと思う。このタイミングでパンツを履かせてもらっているはずだが、そこの記憶はない。
ストレッチャーに乗って処置室を出たら夫が見えて、夫の名前を呼んだ。夫を安心させなくてはと思ったのだ。そうしたら想像以上に普段通りの喋りのトーンで、夫は「これから手術か?」と思ったという。
部屋に戻り、ストレッチャーをベッドに横付けされて、自力でスライドしてベッドへ。
生理痛のようなまずまずの痛みがあるが、薬を飲むわけにもいかないので、激痛でなければひとまず耐えろということ。
30分くらい、会話はできるがぼんやりした状態が続く。次第に意識がはっきりしてきて退屈だと感じ始めたのでテレビを見始める。日付が変わってから何も飲んでいないので、ひどく喉が渇くが、まだ何も飲んではいけないという。
術後2時間、11:50に看護師さんが来てズボンを履かせてくれ、トイレに連れていってもらった。特にふらつきなどもなく元気だったので点滴も終了。そしてようやく水分補給も解禁。ビールでも飲みたいくらいの気分でなっちゃんを飲む。
この後診察を受け、それで今日はおしまい。